過去問 2021年 国家一般職(高卒 基礎)No.16 解説

 問 題     

A、B、Cは、 3 人合わせて 345 万円の所持金を持っている。Aは 12 %、Bは 10 %、Cは 8 % の年利率で全所持金を銀行に預けたところ、 1 年後に、Aの利息とBの利息とCの利息の比は、 3 : 2 : 1 となった。このとき、A、B、Cが受け取った利息の合計はいくらか。ただし、利息に係る税金は無視するものとする。

1. 30 万円
2. 32 万円
3. 34 万円
4. 36 万円
5. 38 万円

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

【解き方1:概算による評価】
桁数「万円」における、受け取った利息の合計についての概算をすればいいと選択肢から読み取れます。すると、所持金のうち5万円の利息はせいぜい 5000 円程度なので、所持金合計を 340 万円とみなします

受け取った利息の比率が A : B : C = 3 : 2 : 1 であった、ということなので、A の受け取った利息と B,C 合計利息が同じ額です。


・極端な場合として「利率が 10% ときりがいい B の所持金が 、全額の 340 万円」だった場合を考えてみます。すると、340 万円の 10% → 34 万円が利息です。本問では、受け取った利息合計のうち半分を、年利率が B よりも高い A が受け取っています。そうであれば、受け取った利息の合計は 34 万円よりは多いと推測されます。・・・(1)


・次に、利息の比率をふまえ「A と B,C の所持金が等しかった場合」を仮定して、概算してみます。つまり、A が 170 万、B,C が合計 170 万貯金したと仮定して概算します。すると、A の利息は 170 万 × 0.12 = 20.4 万円、残りの所持金は 全て B のもので、B の貯金が 170 万だったとしても 受け取る利息は 17 万円です。20.4 + 17 = 37.4 万円の利息を、この場合は受け取ります。

実際には、受け取った利息の比率が A : B : C = 3 : 2 : 1 です。言い換えると、A の受け取った利息と B,C 合計利息が同じ額です。そうであれば、 A が 170 万円よりも少なめに貯金しており、受け取り利息の合計は、もう少し減少する、つまり 37.4 万円よりは少ないと推測できます。・・・(2)


(1)、(2)より、受け取った利息合計は、34 万より多く、37.4 万円より小さいので、正解は 36 万円です。


以上より、正解は 4 です。


【オススメ! 解き方2:選択肢から逆算】

選択肢 1 が正解とします。

受け取った合計利息 30 万、受け取った利息の比率が A : B : C = 3 : 2 : 1 であれば、A が 15 万、B が 10 万、C が5万受け取っています。であれば、所持金を逆算(式はそれぞれ:15 ÷ 0.12、10 ÷ 0.10、5 ÷ 0.08)すれば、各人の所持金は A が 125 万、B が 100 万、C が 62.5 万です。3人合わせた所持金合計が 345 万になりません。選択肢 1 は誤りです。

以下、同様に、各選択肢を検討することで、選択肢 4 が正解です。

受け取った合計利息 36 万
→ 各人受け取り利息:A 18 万、B 12 万、C 6 万
→ 各人の所持金:A 150 万、B 120 万、C 75 万円 合計 345 万円 となります。

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