問 題
我が国の上下水道に関する記述ア~エの下線部の正誤の組合せとして最も妥当なのはどれか。
ア オゾン処理は消毒副生成物であるトリハロメタンの生成の抑制に有効であり、一般に消毒処理の後に実施される。
イ 急速ろ過法式は高濁度の原水や溶解性物質を多く含んだ原水の両者に対応できるため、我が国の浄水場で広く採用されている。
ウ 合流式下水道においては、汚水が直接河川や海に放流されてしまうなどの問題があるため、近年では分流式下水道が採用されることが多い。
エ 下水道の高度処理方法の一つとして嫌気ー好気活性汚泥法があるが、一般に窒素除去を目的として行われる方法でリン除去の効果は低い。
- 正 正 正 誤
- 正 正 誤 誤
- 正 誤 正 正
- 誤 誤 正 誤
- 誤 誤 誤 正
正解 (4)
解 説
記述アですが、オゾン処理の特徴は高い殺菌力です。消毒後ではこの特徴を活かすことができません。オゾン処理は一般に消毒処理の前に実施します。
記述イですが、急速ろ過法とは、凝集剤を入れて一気にごみを固めて取り去ってきれいにする方式です。早く大量に処理できる点が強みです。高濁度であっても一気にきれいにできます。
一方で、一般に溶解性物質などへの対応力は緩速ろ過よりも低いです。ろ過後の水質について少し劣り、そのために高度処理を加えるケースがあります。
記述ウは、正しい記述です。
記述エですが、高度処理方法とは標準的な方法では取り除けない窒素やリンを除去する方法です。
嫌気―好気法はリンを除去するための方法です。窒素除去が目的ではありません。窒素もリンも除去できる方法としては嫌気ー無酸素ー好気法 などがあります。
以上より誤、誤、正、誤です。
正解は 4 です。
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