公務員試験 H28年 法務省専門職員 No.60解説

 問 題     

次は,社会調査の用語に関する記述であるが,A,B,Cに当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

・A とは,調査票における質問文や回答選択肢での表現法などのことである。

・B 質問とは,調査票のA における問題の典型例で,一つの質問の中に二つの論点・対象が含まれることである。

・C とは,調査票上で先行する質問を受けたこと,又はそれに回答したことが回答者の意味解釈や判断に影響を与え,後に置かれた質問への回答にバイアスが生じることをいう。

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説     

記述 A ですが
「コーディング」は、コンピュータ言語でコードを書くことと考えられます。「ワーディング」が妥当です。

記述 B ですが
一つの質問の中に二つの論点・対象が含まれることは「ダブル・バーレル」です。例は「あなたは運動不足や座りすぎが体重増加につながると考えますか?」といった質問です。避けるべき表現とされます。ダブルコンティンジェンシーは、パーソンズによって提唱された「自分と相手の行為の選択がお互いに依存し合い影響を受け合っている状態」のことです。

記述 C ですが
先行する質問への回答が、後の質問への回答にバイアスが生じることは「キャリーオーバー効果」です。キャリーオーバーは「繰越し」などに訳されます。アナウンスメント効果とは、選挙の前にメディアが行う予測報道が、有権者の投票行動に影響を与える現象のことです。

以上より、正解は 1 です。

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