公務員試験 H30年 国家一般職(高卒 技術) No.46解説

 問 題     

切削工具に関する次の記述の㋐,㋑に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

「軟鋼やアルミニウムなどのように,比較的粘性の高い材料を切削すると,切削時の高い圧力と高熱のために,切りくずの一部が刃先に凝着する。この刃先に付いた切りくずは加工硬化によって固まり,切れ刃に代わって切削作用をするので㋐という。

㋐は,発生・成長・脱落を繰り返し,工作物の仕上げ寸法を狂わせたり,仕上げ面の凹凸を大きくしたりするなど,切削に悪い影響を与えるが,ある温度以上では軟化して消滅するので,切削速度を㋑すると発生しにくくなる。

また,潤滑作用のよい切削油剤を与えても発生を防ぐことができる。」

   ㋐       ㋑
1.クレータ    大きく
2.クレータ    小さく
3.すくい面摩耗  小さく
4.構成刃先    大きく
5.構成刃先    小さく

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

㋐ですが
「刃先に付いた切りくずが・・・固まり、切れ刃に代わって切削作用をする」とあるため、「刃先」類似のものとわかります。字面から「構成刃先」が妥当と判断できるのではないでしょうか。㋐は「構成刃先」です。

ちなみに
すくい面が、切屑との摩擦熱でくぼみが生じます。このくぼみが「クレータ」です。又、すくい面上にくぼみが生じることを、「すくい面摩耗」といいます。


㋑ですが
「ある温度以上では軟化して消滅」とあるので、㋑は「温度が上がる方向」です。すると切削速度を「大きく」することで、より速く摩擦し、発熱量が大きくなると考えられます。㋑は「大きく」です。

以上より、正解は 4 です。

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