問 題
地形に関する記述として最も妥当なのはどれか。
1.地球の表層部は、厚さ約 100 km の 6 枚のプレートに分かれ、年間約数 m の速さで動いており、このプレートの運動により大陸も移動している。
2.安定陸塊には、地震や火山活動がほとんどなく、安定陸塊に広がる大平野は、古い岩盤がむき出しになった卓状地と、古い岩盤をほぼ水平に堆積した地層が覆う楯状地に分けられる。
3.プレートどうしの境界である変動帯においては地殻変動が活発で、環太平洋造山帯やアルプス=ヒマラヤ造山帯は、現在も造山運動が盛んであることから、新期造山帯とも呼ばれる。
4.プレートの境界は、狭まる境界、広がる境界、ずれる境界の3 種類に分類され、マグマが噴き出して新たな地殻がつくられる海溝は広がる境界の例であり、凹 地である海嶺は狭まる境界の例である。
5.地形は、地殻変動や火山活動などの外的営力と、風化や侵食による作用や運搬・堆積による作用などの内的営力によりつくられ、外的営力が広域に作用してつくられる大規模な地形を大地形という。
解 説
選択肢 1 ですが
プレートは「年間約 数 cm」の速さで移動しているとされています。「年間約 数 m」ではありません。選択肢 1 は誤りです。
選択肢 2 ですが
地球誕生から大体 5.4 億年前の先カンブリア時代の造山運動によりできた岩石が土台となっている地帯を安定陸塊といいます。岩石が地表に露出しているのが「楯状地」で、水平ないし、ごく緩やかに傾いた堆積岩の地層が横たわっている地域が「卓状地」です。記述は楯状地と卓状地が逆になっています。選択肢 2 は誤りです。
選択肢 3 は妥当です。
新期造山帯についての記述です。
選択肢 4 ですが
海底において、海嶺が広がる境界の例です。海溝が狭まる境界の例です。海溝と海嶺が逆です。選択肢 4 は誤りです。
選択肢 5 ですが
外的営力は、地球表面の外部から作用して地形をつくる力のことです。具体例は風化や水の流れによる侵食などがあります。内的営力は地球内部から地球表面に作用して地形をつくる力のことです。具体例としては地殻変動、火山活動などがあります。外的と内的が逆です。選択肢 5 は誤りです。
ちなみに
「大地形」は、主に内的営力が長期間作用してつくられる大規模な地形のことです。
以上より、正解は 3 です。
類題 2022 no29 我が国の地形と自然災害
https://yaku-tik.com/koumuin/2022-kousotu-29/
コメント