過去問 2023年 国家一般職(高卒 基礎)No.26解説

 問 題     

第二次世界大戦後のヨーロッパに関する記述として最も妥当なのはどれか。


1.戦後処理をするためのパリ講和会議が開催され、ヴェルサイユ条約が結ばれた。ドイツは、軍備の制限や海外領土の放棄は免れた一方で、巨額の賠償金を課せられた。

2.ソ連と東欧諸国はワルシャワ条約機構を結成し、集団安全保障体制を確立した。その後、米国と西欧諸国も北大西洋条約機構(NATO)を結成し、平和共存路線が打ち出されたため、緊張緩和が進んだ。

3.イタリアは戦勝国であったものの、獲得した領土はわずかだったため、人々の不満が高まった。こうした状況を背景に、ムッソリーニ率いるファシスト党が、地主・資本家・軍人の支持を得て勢力を拡大した。

4.ドイツは無条件降伏し、米英仏ソの4 か国によって分割占領された。米英仏の占領地区で通貨改革が行われると、ソ連はこれに対抗して西ベルリンへの交通を遮断し、東西の緊張が高まった。

5.終戦の翌年、ヨーロッパ共同体(EC)が発足し、1950 年代に単一通貨のユーロが導入された。これにより、西欧諸国では急速な経済成長が続いた。 

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

選択肢 1 ですが
パリ講和会議(1919)は、第一次世界大戦の講和会議です。第二次世界大戦の戦後処理ではポツダム会談です。選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 ですが
NATO 結成 → 対抗してワルシャワ条約機構 という流れです。また、この時代は冷戦と呼ばれ、緊張状態とされます。「平和共存路線が打ち出されたため、緊張緩和が進んだ」わけではありません。選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 ですが
イタリアは戦勝国ではありません。選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 は妥当です。
第二次世界大戦後のドイツについての記述です。

選択肢 5 ですが
終戦の翌年は 1946 年です。ヨーロッパ共同体(EC)が発足したのは 1967 年です。


以上より、正解は 4 です。

類題 H30 no26 第二次世界大戦後のヨーロッパ
https://yaku-tik.com/koumuin/h30-kousotu-26/

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