過去問 2023年 国家一般職(高卒 基礎)No.25解説

 問 題     

大気と海洋に関する記述として最も妥当なのはどれか。


1.地球の大気圏は、高度による気温の変化を基に四つの層に分かれ、下層から上層に向かって、成層圏、中間圏、熱圏、対流圏となっている。オーロラは、高度の低い成層圏で見られる。

2.地球の大気組成は、窒素約 50 %、酸素約 30 %、水素約 19 % となっており、残りの約 1 %に二酸化炭素などが含まれている。このうち、窒素や二酸化炭素は温室効果ガスである。

3.フェーン現象とは、数年に一度、赤道太平洋での季節風が弱まり、太平洋中東部の海水温が平年よりも低くなる現象である。

4.地球上の水は、海洋に約 60 %、大陸に約 30 %、大気中に約 10 % の割合で存在している。海洋全体でみると、蒸発量よりも降水量の方が多い。

5.海面付近には、風や波による海水のかき混ぜなどの影響を受ける表層混合層がある。海水が太陽のエネルギーで暖められる表層混合層の水温は、深層と比較して高い。

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説     

選択肢 1 ですが
下層から「対流圏 → 成層圏 → 中間圏 → 熱圏」です。オーロラが見られるのは「熱圏」です。選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 ですが
地球の大気組成(体積比)は「窒素 約 80 %」、「酸素 約 20 %」残り 1 % 程度が アルゴンで、二酸化炭素は 約 0.04% です。また、二酸化炭素は温室効果ガスですが、窒素は温室効果ガスではありません。選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 ですが
湿った空気塊が山を越えて吹き下るとき、高温乾燥した空気となるのがフェーン現象です。記述はラニーニャ現象についてです。ちなみに海水温が上がるのがエルニーニョ現象です。選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 ですが
地球上の水の総量が約 14 億 km3、うち 約 97~98 % は海洋に存在します。「海洋に約 60 %、大陸に約 30 %、大気中に約 10 % 」ではありません。また、年間の蒸発量と降水量は等しいです。選択肢 4 は誤りです。

選択肢 5 は妥当です。
表層混合層についての記述です。


以上より、正解は 5 です。

類題 H29 no25 大気と海洋の相互作用
https://yaku-tik.com/koumuin/h29-kousotu-25/

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