2023年 国家一般職(高卒 技術) No.47 機械工作 解説

 問 題     

特殊加工に関する次の記述の ㋐ ~ ㋓ に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

・ 放電加工は、絶縁性のある加工液中で ㋐ を繰り返し、それによって発生した熱を利用して工作物を溶融・蒸発させる加工方法である。

・ ㋑ は、真空中で高いエネルギーの電子ビームを工作物に照射し、電子のもつ運動エネルギーを熱エネルギーに変換させることで、工作物を加熱し、溶融・蒸発させる加工方法である。

・ ㋒ は、液体を高速で工作物に噴射し、その運動エネルギーを利用して切断や穴あけを行う加工方法である。

・ レーザ加工は、レーザ光の光エネルギーを利用する加工方法であり、㋓ や CO2 レーザなどが用いられる。

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説     

㋐ ですが
絶縁性のある加工液 と来たので「アーク放電」と判断したい記述です。放電加工は、工具と工作物をわずかな間げきで対向させ、そこに毎秒数千から数万回もの頻度でアーク放電を発生させ、放電が生じた部分が、融解・蒸発することを利用した非接触で熱的な加工方法 です。正解は 1 ~ 3 です。


㋑ ですが

電子ビームを照射しているので「電子ビーム加工」です。

選択肢にあるショットピーニング加工とは、研磨材やメディアと呼ばれる無数の球状粒子を、被加工物に高速で衝突させる冷間加工法(加工する金属の再結晶温度以下で行う加工)の一種です。正解は 1 です。これにより、㋒ は「液体ジェット加工」、㋓ は「YAG レーザ」です。ちなみに「YAG」とは、それぞれ イットリウム(Yittrium)、アルミニウム(Aluminum)、ガーネット(Garnet)の頭文字です。

以上より、正解は 1 です。

類題 H27 no43 特殊加工
https://yaku-tik.com/koumuin/h27-gijyutu-43/

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