2023年国家一般職(高卒技術) No.37 ソフトウェア技術　解説

　問題　　　　　

情報セキュリティに関する次の記述の㋐、㋑、㋒に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

・インターネットで WWW を利用する際に、https:// で始まる URL にアクセスすると、ウェブブラウザに鍵マークが表示される。これは、㋐と呼ばれる通信プロトコルにより、サーバとユーザとの間で安全が確保された通信が行われていることを示している。

・公開鍵暗号方式は、暗号化と復号で用いる鍵が㋑方式であり、暗号鍵は、誰でも知ることができるようにサーバ上に公開されている。

・我が国の地上デジタル放送の信号は、㋒により暗号化されている。

正解 (2)

　解説　　　　　

㋐ですが
https:// で始まる URL へのアクセスでは「SSL（Secure Sockets Layer）と TLS（Transport Layer Security）」という通信プロトコル（通信における約束ごと）で暗号化されて通信が行われます。㋐は「SSL」が妥当です。正解は 1 ~ 3 です。

ちなみに、IPsec（Security Architecture for Internet Protocol）は、 暗号化によってパケットの秘匿や改ざん検知を実現するプロトコルです。公衆ネットワーク上で送信されるデータの安全性を保つために使用されます。

どちらも通信安全化のためのプロトコルですが「OSI 参照モデルにおける別の層における安全化のためのプロトコルである」という違いがあります。

㋑ですが
公開鍵暗号方式は、「暗号化に受信者の公開鍵」を、「復号に受信者の秘密鍵」を用います。従って、暗号化と復号で用いる鍵は「異なる」方式です。

㋒ですが
OFDM は「FDM：Frequency Division Multiplexing」に注目して、通信における「多重化方式」の１つだろうと推測したい用語です。「暗号化」ではありません。㋒は「CAS：Conditional Access System　限定受信方式」です。CAS は日本語訳のイメージ通り、特定の受信機のみ通信を受け取れるような方式のことです。

以上より、正解は 2 です。

類題 2020 no39 情報セキュリティ
https://yaku-tik.com/koumuin/2020-gijyutu-39/

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