公務員試験 2023年 国家一般職(土木) No.39 解説

 問 題     

地球環境の保全に関する記述 ㋐ ~ ㋓ のうち、下線部が妥当なもののみを挙げているのはどれか。

㋐ 2015 年に採択されたパリ協定には、世界共通の長期目標として、工業化前からの世界全体の平均気温の上昇を 2 ℃ より十分下方に抑えるとともに、1.5 ℃ に抑える努力を継続することが盛り込まれている。

㋑ 国連気候変動枠組条約は、先進国に対して法的拘束力のある温室効果ガス削減の数値目標を設定し、目標達成の補足的な仕組みとして、海外での削減を目標達成に活用できるメカニズムについて定めている。

㋒ オゾン層破壊物質は、我が国では 1989 年以降、オゾン層を破壊する物質に関する京都議定書及び特定物質等の規制等によるオゾン層の保護に関する法律に基づき規制が行われている。

㋓ 2020 年に、我が国は 2050 年までにカーボンニュートラル、すなわち脱炭素社会の実現を目指すことを宣言した。


1.㋐、㋑
2.㋐、㋓
3.㋑、㋒
4.㋑、㋓
5.㋒、㋓

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

㋐ は妥当です。
2015 年採択 パリ協定に関する記述です。

㋑ ですが
記述は 1997 年に採択された 京都議定書 についてです。1992 年にブラジルのリオデジャネイロで開催された国連環境開発会議(地球サミット)では、先進国に対する数値目標設定はなされていません。㋑ は誤りです。

㋒ ですが
「オゾン層を破壊する物質に関する」とくれば、1987 年に採択された「モントリオール議定書」です。「京都議定書」ではありません。㋒ は誤りです。

㋓ は妥当です。
脱炭素とは、地球温暖化の原因となる二酸化炭素を含む温室効果ガスの排出量を、実質的にゼロにする取り組みです。


以上より、正解は 2 です。

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