2022年 国家一般職(高卒 基礎)No.40 解説

 問 題     

西洋の思想家に関する記述 A~D のうち、妥当なもののみを挙げているのはどれか。

A:ケプラーは、偏見を取り除いて自然をありのままに観察し、観察された事実から、それらに共通する一般法則を見つけ出す演繹法を唱えた。

B:ベンサムは、社会全体の幸福は個人の幸福の総計であるとして、「最大多数の最大幸福」が法と道徳の基本原理であると考えた。

C:ロックは、政府が市民の自然権を侵害した場合には、市民は、政府を改め、新たな政府をつくる抵抗権(革命権)を行使できると説いた。

D:キルケゴールは、キリスト教により引き起こされた虚無主義(ニヒリズム)を克服して、新たな倫理や価値観を創造する万能人として生きることを呼び掛けた。

1.A、C
2.A、D
3.B、C
4.B、D
5.C、D

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

A ですが
演繹法とは、仮説を元に事実について考察する思考様式です。デカルトが唱えました。事実の観察から法則を積み上げていくのは、ベーコン「帰納法」です。記述 A は誤りです。

B は妥当です。
ベンサムの「最大多数の最大幸福」についての記述です。

C は妥当です。
ロックの市民政府論についての記述です。

D ですが
虚無主義(ニヒリズム)を克服し「超人」として生きることを呼び掛けたのがニーチェです。キルケゴール不安や絶望を通して実存に達すると考えました。

以上より、正解は 3 です。

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