公務員試験 2022年 国家一般職(教養) No.25

 問 題     

表は、ある地域における 6 品目の果実の品目別卸売数量及び卸売価格を、ある年度における 3 か月ごとの推移として示したものである。これから確実にいえることとして最も妥当なのはどれか。

1.当該年度において、卸売数量が最も大きい期と最も小さい期が連続する品目では、卸売価格が最も高い期と最も低い期も連続している。

2.各期において 6 品目の卸売価格を高い順に 1 位から 6 位まで順位を付けた場合、四つの期のうち少なくとも 1 期において、上位 3 位に入ったことがある品目は、四つである。

3.各期の「りんご」の卸売数量は、常に全 6 品目の卸売数量の 3 割以上である。

4.夏期と冬期の卸売価額(卸売数量と卸売価格の積)を比べて、大きい方の卸売価額が小さい方の卸売価額の 10 倍未満となる品目は、二つである。

5.四つの期のうち、 6 品目の卸売数量の合計が 20 万トンを超える期は、 2 期である。

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

選択肢 1 ですが
「卸売数量が最も大きい期と最も小さい期」を、まず表から見つけます。以下では、最大を赤色、最小を青色で下線をつけています。また、連続している品目に◯をつけました。

次に、卸売価格について、りんご、日本なし、すいか のみに注目します。必要な部分だけ改めて表にすると、以下のようになります。本番では、頭の中で処理するか、さっと小さくメモをとるとよいと思われます。

りんご468435289330
なし897515489287
すいか264209288373

すいかの最大と最小は連続していません。従って、選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 ですが
卸売価格のみに注目すれば良い選択肢です。本番ではペンを縦に置いたり、問題文をささっと波折ったりして、卸売数量が目に入らないようにすると注目しやすいかと思われます。以下の部分がポイントです。

みかん1112540
りんご
なし489
ぶどう1913136515171140
いちご1065195120161424
すいか373

りんご以外の5種が、1回は TOP3 に入っています。従って、選択肢 2 は誤りです。


選択肢 3 ですが
3割以上を占めている場合、卸売数量を 3.3 倍すれば、全卸売数量と大体同じかそれ以上になります。この基準でざっと概算して評価していきます。 

・春季 47000 × 3.3 → 大体 15.5 万 
・春季全卸売数量 3000 + 47000 + 0 + 3000 + 27000 + 72000 大体 15.5 万 ぎりなので判断保留。必要になったら、よりシビアに(四捨五入する桁を落として)評価する。

・夏季 38000 × 3.3 → 大体 12.5 万

・夏季全卸売数量は、すいかが 9.2 万もあり、合計は明らかに 12.5 万よりも大きい。つまり「りんごを 3.3 倍しても、全卸売数量にかなり届かない」→ りんごの卸売数量は、全卸売数量の3割には満たないとわかります。従って、選択肢 3 は誤りです。


選択肢 4 は妥当です。
以下のように注目した上で、「大きい方が小さい方の10倍以上か」を評価します。

1行目ですが、「21211 × 540」 と、「82422 × 261」 は、数量が大体4倍弱で、価格が半分ぐらいなので、差は2倍程度です。10倍以上ではありません。2行目も同様に、数量が大体2倍で、価格は 0.7 倍程度です。差は 1.4 倍程度です。10倍以上ではありません。

同様に見ていくと、3行目~6行目 の4つは、数量に 50 ~ 100 倍程度の差が見られ、一方価格にはせいぜい 0.5 倍程度までしか差がないため、全て10倍以上となります。従って、10倍未満の品目は2つである という記述は妥当です。


選択肢 5 ですが
「6 品目の卸売数量の合計」なので、以下のように表の該当部分を縦に見てざっと概算して合計 20 万超えるかを判断します。

すると、3列目の秋季には、そもそも 239,702 と 20 万を超える項目があります。また、2列目の夏季はどの項目も比較的多く、大雑把に 20000,40000,50000,30000,0,90000 と見ても、合計は明らかに 20 万を超えます。

4列目の冬季ですが、82000 + 78000 とみれば、上の2行で 16 万です。そして、45,895 という 4 万超えの項目があるので、足せば 20 万を超えると評価できます。従って、卸売数量の合計が 20 万トンを超えるのは、最低でも3期になります。選択肢 5 は誤りです。


以上より、正解は 4 です。



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