公務員試験 2022年 国家一般職(土木) No.25 解説

 問 題     

密度 920 kg/m3 の均質な材料から成る物体が、海中に浮かび安定している。海面上に出ている部分の体積を V1、海面下に沈んでいる部分の体積を V2 とすると、 V1/V2 として最も妥当なのはどれか。ただし、海水の密度を 1030 kg/m3 とする。


1. 0.12
2. 0.47
3. 0.89
4. 1.1
5. 2.1

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説     

【浮力の基礎知識】
液体が出てきたら浮力です。浮力を F と表すと F = ρVg です。この公式における ρ は、押しのけられた液体の密度です。また、V は、押しのけられた液体の体積です。


問題文から物体の体積は具体的に定まっておらず、それで答えが決まるのだから体積は何でもいいと考えられます。具体的に 物体の体積を 1m3 とおくと考えやすいです。すると密度が 920kg/m3 なので、物体の質量は 1 × 920 = 920kg となります。質量が 920kg なので、下向きに 920g の重力が作用します。※g は重力加速度

また、上向きの浮力が 1030 × V2 × g 作用します。海中に浮かび安定しているので、重力と浮力が同じとわかります。つまり 920 g = 1030 × V2 × g です。∴ V2 = 920/1030 とわかりました。


物体の体積が 1 で、V2 = 920/1030 なので
V1 = 1 – 920/1030 = 110/1030 です。

V1/V2
= (110/1030)/(920/1030)
= 110/920
= 11/92 ≒ 0.12


以上より、正解は 1 です。

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