2022年 国家一般職(デジタル・電気・電子) No.34 解説

 問 題     

図のようなフィードバック系のブロック線図において、入力 X(s) として単位ステップ関数を加える。時定数が 0.2 秒となるとき、K の値として最も妥当なのはどれか。なお、必要に応じて右のラプラス変換表を用いてよい。

1. 1
2. 2
3. 4
4. 5
5. 10

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

本問では「時定数」が聞かれているため「△/(1+◯s)」の形に伝達関数を変形します。この形における 「s の係数である ◯」 を 時定数といいます。これは知識です。

フィードバック回路の公式 G1/(1 + G1G2) を思い出します。 G1 = 1/s、G2 = K を代入すれば 1/s /(1+K/s) です。回路の入力部分を KX(s) と見れば、伝達関数 Y(s)/KX(s) = 1/s /(1+K/s) です。整理すれば Y(s)/X(s) = K/(s+K) となります。式変形は以下の通りです。時定数を求めたいので、最後に分母・分子を K で割るところまで変形しています。

伝達関数 K/(s+K) の分母分子を K で割れば 1/(1 + 1/K × s) です。つまり「1/K」が時定数です。時定数が 0.2 より、K = 5 です。 


以上より、正解は 4 です。

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