問 題
図のような回路において、端子対 a -a’ に抵抗値 1.0 Ω の抵抗 R を接続した。抵抗 R に流れる電流の大きさとして最も妥当なのはどれか。
1. 1.0 A
2. 1.5 A
3. 2.0 A
4. 2.5 A
5. 3.0 A
正解 (3)
解 説
【理想電流源についての基礎知識】
理想電流源からは 電流が常に 同じだけ流れます。また、理想電流源における内部抵抗は無限大とみなします。これが基礎知識です。理想電流源は「何があっても湧き続ける温泉の源」と考え、温泉のお湯が電流と考えるとイメージがわきやすいかもしれません。
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端子対 a -a’ に抵抗値 1.0 Ω の抵抗 R を接続すると、電流源を無視すれば「2 Ω と 1 Ω の直列回路」とみなせます。合成抵抗は 3 Ω です。V = RI より、3 V の電圧によって 1 A の電流が流れます。・・・(1)
一方、電圧源を無視すると、理想電流源から 1.5 A の電流が流れてきて、2 Ω の抵抗と 1 Ω の抵抗にそれぞれ 抵抗の逆比で電流が流れます。抵抗の比が 2:1 なので、電流が 1:2 で流れこみます。すなわち、2 Ω の方に 1 A、1 Ω の方に 電流が 1 A 流れこみます。・・・(2)
(1),(2) の結果を合わせて考えれば、1 Ω の抵抗には 1 A + 1 A = 2 A の電流が流れるとわかります。このように電流源のみ、電圧のみを考えて重ね合わせるやり方を「重ね合わせの理」と呼びます。
以上より、正解は 3 です。
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