問 題
我が国の政治に関する記述として最も妥当なのはどれか。
1.政党を中心に行われる政治を政党政治という。政党は同じ考えや目的をもつ国会議員の集団を指し、特に有力な政党は名望家政党と呼ばれる。党員は、失職するとその資格を剝奪される。
2.1950 年代半ば、自由民主党と民社党が保守合同で連立政権を成立させた。これに対して革新政党が挑み、保守合同と革新政党が交互に政権を担った体制を55 年体制という。
3.1990 年代半ば、自由民主党が日本社会党と決別して単独で政権を担うようになり、55 年体制は崩壊した。以降、2000 年代末に政権交代が起きるまで、自由民主党の単独政権が続いた。
4.人々が政治への興味・関心を失うことを政治的無関心と呼ぶ。また、今日では、明確に支持する政党をもたない無党派層の投票行動が、選挙結果に影響を与え得ると指摘されている。
5.マスメディアの発達により、国民が多くの情報を入手可能になったことで、大衆受けはしないが合理性や実現性が高い政策が支持を得る傾向にあり、これはポピュリズムと呼ばれる。
解 説
選択肢 1 ですが
名望家政党とは、財産・教養をもつ有力者・名望家を中心に個人的つながりを基礎に形成される政党のことです。「特に有力な政党」という意味合いではありません。選択肢 1 は誤りです。
選択肢 2,3 ですが
55 年体制とは、1955 年から始まり 1993 年まで続いた、自民党が単独政権を担い、社会党が野党として対立する構造です。「交互に政権を担った」わけではありません。また「自由民主党が・・・単独で政権を担うようになり・・・崩壊した」わけではありません。 選択肢 2,3 は誤りです。
選択肢 4 は妥当です。
選択肢 5 ですが
ポピュリズムは「大衆からの人気を得ることを第一とする政治思想や活動」といった意味です。「大衆受けはしないが・・・」という意味ではありません。選択肢 5 は誤りです。
以上より、正解は 4 です。
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