過去問 2021年 国家一般職(高卒 基礎)No.24 解説

 問 題     

生物のエネルギーと代謝に関する記述A~Dのうち、妥当なもののみを挙げているのはどれか。

A:代謝において、生体内に存在する化学的に複雑な物質が、より簡単な物質に分解される過程を異化といい、呼吸は代表的な異化の例である。

B:代謝の過程で、ATP(アデノシン三リン酸)によるエネルギーの受渡しが行われるのは、脊椎動物特有のものであり、他の生物では行われない。

C:植物の葉緑体に含まれる色素のうち、緑色の色素であるカロテノイドが最も多くの太陽光を吸収し、吸収した光エネルギーによって、二酸化炭素からデンプンなどの有機物が合成される。

D:動物のように、外界の有機物を利用して自身の生命活動に必要な物質を合成したり、エネルギーを得たりして生きている生物を従属栄養生物という。

1.A、C
2.A、D
3.B、C
4.B、D
5.C、D

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

記述 A は妥当です。

記述 B ですが
ATP は、既知の地球生物における細胞に普遍的に存在し、使われ方も共通とされています。少なくとも「脊椎動物特有」ではありません。記述 B は誤りです。

記述 C ですが
葉緑体に含まれる緑色の色素は「クロロフィル」です。カロテノイドではありません。記述 C は誤りです。

記述 D は妥当です。
自らエネルギー合成する植物などは 独立栄養生物 といいます。


以上より、正解は 2 です。

参考 薬学基礎 生物学のまとめ
リンク先における「代謝」~「光合成」 まで 目を通すと、ざっと本問に関与する分野の全体像がつかめるのでおすすめです。

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