問 題
我が国の交通に関する記述 ㋐ ~ ㋓ のうち妥当なもののみを挙げているのはどれか。
㋐ 地方公共団体は、道路構造令を参考にして、都道府県道及び市町村道の構造 (例えば、道路の幅員、線形) に関する独自の技術的基準を条例において定めることが可能である。
㋑ 自動車交通において、交通量 (道路のある断面を単位時間に通過する車両の台数) は、交通密度 (道路の延長方向の単位距離内に、ある瞬間に存在する車両の台数) の増加に応じて、常に増加する傾向がある。
㋒ 交通需要推計において配分交通量とは、ある発生ゾーンからある集中ゾーンへ移動する総交通量のことであり、OD 交通量とも呼ばれている。
㋓ 一般に、調査票の配付先が一定の地域に限定されているパーソントリップ調査では、訪日外国人観光客の流動状況を把握することが困難である。
1.㋐、㋒
2.㋐、㋓
3.㋑、㋒
4.㋑、㋓
5.㋒、㋓
解 説
㋐ は妥当です。
独自基準は多くの自治体で定められています。例えば坂が多い自治体における、歩道又は自転車道について独自の縦断勾配規定などです。
㋑ ですが
密度が高すぎると渋滞して交通量が減少するため「交通密度の増加に応じて、常に増加」はしないと判断できるのではないでしょうか。㋑ は誤りです。
㋒ ですが
記述は分布交通量についてと考えられます。㋒ は誤りです。
配分交通量は、ゾーン間における利用可能な経路の詳細についての予測という点を意識するとわかりやすいと思われます。
京都から奈良に行くのに、経路1:高速道路で行く、経路2:下道の国道◯◯号で行く・・・といった利用可能な経路が、一般的に複数あります。京都から奈良へ自動車で 30% 行く内、これぐらいが高速道路で行くだろう、これぐらいが下道の国道◯◯号で行くだろう・・・というのが「配分交通量」の予測と考えればよいです。
㋓ は妥当です。
パーソントリップ調査では、訪日外国人観光客の流動状況は把握困難です。
以上より、正解は 2 です。
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