公務員試験 2021年 国家一般職(土木) 工学に関する基礎 No.10 解説

 問 題     

質量 2m の一様な剛体棒 P と、長さ及び断面形状が P とそれぞれ同じで、質量 m の一様な剛体棒 Q を隙間なく接合した剛体棒 R がある。

図のように、R の両端を、水平な天井の 2 点から軽いばね A、B が鉛直になるようにつるしたところ、A、B は同じ長さとなった。A、B の自然長が等しいとき、A、B のばね定数 kA、kB の比として最も妥当なのはどれか。

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

剛体棒 P は質量 2m なので、下向き 2mg の力が作用します
剛体棒 Q は質量 m なので、下向き mg の力が作用します

ばね A、ばね B が棒を支え、上向きの力が作用します。これらを FA、FB とおきます。図に書き込むと以下のようになります。棒 R の長さを R としています。

棒の左端を中心としたモーメントを考えます。

・下向きの力 2mg により、2mg × R/4 (時計回り)
・下向きの力 mg により、mg × 3R/4 (時計回り)

・上向きの力 FB により、FB × R (反時計回り)

これらの和が 0 と考えられます。従って、FB = 5mg/4 です。


同様に、棒の右端を中心としたモーメントを考えます。

・下向きの力 mg により、mg × R/4 (時計回り)
・下向きの力 2mg により、2mg × 3R/4 (時計回り)

・上向きの力 FA により、FA × R (反時計回り)

これらの和が 0 と考えられます。従って、FA = 7mg/4 です。


ばねなので、フックの法則:F = kx を思い出します。自然長からの伸び x がばね A,B で等しいため、F の違いはそのまま k の違いです。FA:FB = kA:kB = 7 : 5 です。


以上より、正解は 4 です。

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