2021年 国家一般職(電気・電子・情報) No.23解説

 問 題     

図のように、一様な磁界中で、一辺の長さ a、巻数 N の正方形のコイルが、中心軸の回りに角速度 ω で矢印の向きに回転している。a、N、ω のうち、いずれか一つのみの大きさを変えた場合の、コイルに発生する誘導起電力の最大値 V に関する記述として最も妥当なのはどれか。ただし、中心軸は磁界の方向と垂直であるものとする。


1.N を 2 倍にしても、V は変化しない。
2.N を 2 倍にしたとき、V は 4 倍になる。
3.ω を 2 倍にしても、V は変化しない。
4.a を 2 倍にしたとき、V は 2 倍になる。
5.a を 2 倍にしたとき、V は 4 倍になる。

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説     

ファラデーの電磁誘導の法則より、巻数 N のコイルであれば、V = -N(dΦ/dt) です。Φは磁束です。「dΦ/dt」 が、「貫く磁束が時間に対して変化する割合」です。


選択肢 1,2 ですが

誘導起電力 V と 巻数 N は比例します。そのため、N が 2 倍なら、V も 2 倍です。選択肢 1,2 は誤りです。

選択肢 3 ですが
ω が 2 倍になると、磁束の変化の割合も大きくなります。そのため、V が変わらないわけではありません。選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4,5 ですが
a が 2 倍になると、面積が 4 倍になります。磁束が通過する面積が 4 倍になります。つまり、Φ が 4 倍になるので V も 4 倍と考えられます。選択肢 4 は誤りです。選択肢 5 は妥当です。


以上より、正解は 5 です。

類題 H24 no23 誘導起電力
https://yaku-tik.com/koumuin/h24-denjyou-23/





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