公務員試験 2020 (R2) 年 国家一般職(農学) No.38 解説

 問 題     

我が国の農業の動向に関する記述として最も妥当なのはどれか。

1.最近 5 か年における農業総産出額は毎年減少しており、平成 29 年の農業総産出額は約 9 兆 3千億円である。コメの産出額は、需要の減少を反映して減少し続けている。

2.農業者による加工・直売などの取組である農業生産関連事業の総販売金額は、緩やかな減少傾向にある。農産物直売所の総販売金額も減少傾向にある。

3.農地面積は減少傾向で推移し、平成 30 年の農地面積は約 440 万ha である。一方、農地を担い手に集約する取組が進み、担い手への農地集積率は平成 29 年度末時点で 5 割を超えている。

4.農林水産物・食品の輸出額は、平成 21 年から平成 30 年まで毎年増加している。平成 30 年において輸出額が多い国・地域は、中国、豪州、香港の順である。

5.平成 29 年は、新規雇用就農者数が新規自営農業就農者数を上回っている。農業関連の職業の有効求人倍率は、全職業の平均と比べ低い水準で推移している。

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

選択肢 1 ですが
日本の農業総産出額はピーク時の 1984 年 (11兆7千億円) から減少傾向にありますが、2015 (H27) 年以降 3 年連続で増加しました。「最近 5 か年における農業総産出額は毎年減少」ではありません。選択肢 1 は誤りです。


選択肢 2 ですが
農業生産関連事業 及び 農産物直売所の総販売金額は共に、緩やかに「増加傾向」です。減少傾向ではありません。選択肢 2 は誤りです。


選択肢 3 は妥当です。
農地面積についての記述です。


選択肢 4 ですが
輸出額が多い国にアメリカがないのはおかしいと判断できるのではないでしょうか。選択肢 4 は誤りです。


選択肢 5 ですが
新規就農者全体に占める 雇用就農者 の「割合」は増加傾向です。しかし「数」は 新規自営農業就農者数の方が多いです。選択肢 5 は誤りです。


以上より、正解は 3 です。

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