問 題
我が国の家畜・家禽の飼養管理に関する記述として最も妥当なのはどれか。
1.採卵鶏は、日長が長くなると性腺刺激ホルモンの分泌が促進され、卵巣からのアドレナリンの分泌が高まる。産卵鶏では、日長が長くなると産卵機能が低下する。
2.肉用鶏 (ブロイラー) は、早いもので 6 週齢、通常は 8 週齢くらいで出荷される。飼養形態は、バタリーなどの立体飼いと平飼いがあるが、肉用鶏は平飼いが一般的である。
3.肥育牛の発育は、脂肪、筋肉、骨格の順に進む。肥育前期は、消化器官を十分発達させるため、肥育後期よりも濃厚飼料を多めに与える。
4.つなぎ飼い牛舎は、労力の面から放し飼い牛舎よりも乳牛の多頭飼育に適している。ミルキングパーラには、ロータリパーラ方式のほか、タンデム方式やスタンチョン方式などがある。
5.肉豚の肥育前期では、タンパク質を少なめに与える。飼料の制限給餌は、不断給餌に比べて労力を軽減することができ、群飼方式の場合には発育がそろう利点がある。
解 説
選択肢 1 ですが
卵巣から分泌されるのは卵胞ホルモンです。「アドレナリン」ではありません。また、ニワトリは日長が長くなる季節によく産卵します。「日長が長くなると産卵機能が低下」ではありません。選択肢 1 は誤りです。
選択肢 2 は妥当です。
肉用鶏 (ブロイラー) についての記述です。
選択肢 3 ですが
肥育牛の発育はおおまかに 骨 → 筋肉 → 脂肪 の順で発育が進みます。「脂肪、筋肉、骨格の順」ではありません。選択肢 3 は誤りです。
選択肢 4 ですが
つなぎ飼い方式は、多頭飼育では管理が煩雑になる可能性があり、手間と労力も増えます。「つなぎ飼い牛舎は、・・・乳牛の多頭飼育に適している」というわけではありません。選択肢 4 は誤りです。
選択肢 5 ですが
タンパク質を少なめに与えるのは、赤肉量を増すとともに脂肪を蓄積させて味をよくする肥育「後期」と考えられます。肥育前期は体をつくるために十分なタンパク質を与えます。選択肢 5 は誤りです。
以上より、正解は 2 です。

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