公務員試験 2020年 国家一般職(行政) No.70解説

 問 題     

ドルトン・プランに関する次の記述のうち,妥当なのはどれか。

1.R.シュタイナーが考案した教育方法である。この方法は,人間は7 年周期で大きな発達段階を迎えるという考えに基づき,教科書を使わない,点数を付けるためのテストは行わない,毎日 2 時間同じ科目を4 週間ほど教える短期集中授業方式を用いるなどの特徴を持っていた。

2.H.パーカーストが考案した教育方法である。この方法では,自由と協同を根本原理としており,教科を主要教科と副次教科に分けた上で,主要教科については,教師が課す「アサインメント(学習割当)」を生徒が「契約仕事」として引き受ける形で行った。

3.J.F.ヘルバルトが考案した教育方法である。この方法では,教育の目的は倫理学から,教育の方法は心理学から導き出すべきであるとして,教育作用を「管理」,「教授」,「訓練」の 3 段階に分けた上で,教授の一般段階を「明瞭」,「連合」,「系統」,「方法」の 4 段階とした。

4.C.W.ウォッシュバーンが考案した教育方法である。この方法では,画一的な一斉教授の弊害を打開して個人差に応じた教育を実現するために,個別学習を行う「共通必修科目」と,集団活動を展開する「集団的・創造的活動」の二つからカリキュラムを構成した。

5.J.デューイが考案した教育方法である。この方法では,現実の生活の中で生じる問題について,生徒が「反省的思考」を基に主体的に解決することを重視し,その過程を,「困惑」,「知的整理」,「仮説」,「推論」,「検証」の 5 段階とした。

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

教育学におけるデューイの思想継承者として、代表的3人をまとめておさえておくとよいです。キルパトリックは、プロジェクト・メソッドを考案しました。パーカストは、「個」を重視するドルトン・プランを提唱しました。ウォッシュバーンのプランは、個、集団共に重視するウィネトカ・プランです。(H29no70)。ドルトン・プランと対応する人名は「パーカスト」です。

以上より、正解は 2 です。

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