2020年 国家一般職(高卒 技術) No.55 機械設計 解説

 問 題     

モジュール 3 mm、中心距離 120 mm、速度伝達比 3 の一組の平歯車がある。このとき、小歯車と大歯車の歯数の組合せとして最も妥当なのはどれか。

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

モジュール = ピッチ円直径   ÷  歯車数 です。モジュールは、歯車の大きさを表します。値が大きいほど、歯が大きい歯車と考えて OK です。

一組の平歯車ということなので、2つの歯車の半径をそれぞれ r1、r2 とします。中心間距離が 120 なので、r1 + r2 = 120 です。

次に、それぞれの歯車数を n1、n2 とおきます。速度伝達比が3なので、歯車数 n2/n1 = 3 です。つまり、3n1 = n2 が成り立ちます。

そして、歯車が噛み合うためにはモジュールが一致する必要があるので、2r1 ÷ n1 = 3、かつ、2r2 ÷ n2 = 3 です。未知数4つ(r1,r2,n1,n2)で式4つできたので、解けます

選択肢 1 が正解と仮定します。
n1
= 10、n2 = 30 です。すると r1 = 15、r2 = 45 です。中心距離 120 を満たさないため、選択肢 1 は誤りです。同様に考えれば、n1 = 20、n2 = 60 の時に、r1 = 30、r2 = 90 です。中心距離 120 を満たします。

以上より、正解は 2 です。

参考
2019 no55 歯車 の 基準円直径 
H27 no54 歯車のモジュール 

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