公務員試験 2020年 国家一般職(土木) No.17解説

 問 題     

水の状態変化に関する次の記述の ㋐、㋑ に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

「図は、-20.0 ℃ の氷 200 g に、 毎秒 ㋐ の熱量を加えたときの加熱時間と温度の関係を示している。このとき、熱を加え始めてから、-20.0 ℃の氷が全て融解して0 ℃ の水になるまでの時間 tA は ㋑ である。

ただし、熱を加え始めてから時間 tA 後までに加えた熱量は全て氷の加熱に使用されるものとし、氷の比熱を 2.10 J/(g・K)、氷の融解熱を 330 J/g とする。」

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

【比熱の基礎知識】
比熱とは、ある物質の温度を上げる時にどれくらいの熱量が必要かを示す量です。例えば比熱 4.2 とは、1g の水を 1K 上昇させるのに、4.2 J 必要ということです。℃ → K の変換は 273 を足せばよいです。例えば、20 ℃ = 293K です。


㋐ ですが
図における 0 ~ 14.0 秒の部分に注目すれば、以下の通り「毎秒 600J」と読み取れます。正解は 3 ~ 5 です。

㋑ ですが
0 ℃ の氷 → 0 ℃ の水 に変化するために熱量が使用されているのが、図の水平部分です。そして、氷の融解熱が 330J/g なので、氷 200g が水になるには 330 × 200 = 66000 J 必要です。毎秒 600J であれば、66000 ÷ 600 = 110 秒かかります。

従って
tA = 14.0 + 110 = 124 です。


以上より、正解は 3 です。

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