公務員試験 2020年 国家一般職(土木) No.16解説

 問 題     

振動数 400 Hz の音を発している音源が、音速よりも遅い一定の速さで直線上を移動している。音源の進行方向前方に静止している観測者が観測する音の振動数が 450 Hz であるとき、音源の進行方向後方に静止している観測者が観測する音の振動数はおよそいくらか。ただし、音速を 340 m/s とする。


1. 350 Hz
2. 356 Hz
3. 360 Hz
4. 444 Hz
5. 457 Hz

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

音源が動いているため、ドップラー効果を思い出します。ドップラー効果とは、音源や観測者が動いている場合に、波の周波数が変化して観測される効果です。

ドップラー効果では「音源(S)→観測者(O)方向を正」とします。ドップラー効果の公式より f’ = f × (V ー Vo)/(V – Vs) です。本問では観測者が静止しているので、Vo = 0 です。

・音源進行方向前方に 観測者がいる場合、音源の速度 Vs の符号は正です。

450 = 340/(340 – Vs) × 400 が成立します。

選択肢 を見るとかなり正確な値が求められているため、正確に分数で表すと Vs = 340/9 です。


・音源進行方向「後方」に観測者がいる場合、音源の速度 Vs の符号は負です。

f’ = 340/(340 + Vs) × 400 となります。
f’ = (9/10) × 400 = 360 です。


以上より、正解は 3 です。

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