2020年 国家一般職(電気・電子・情報) No.32解説

 問 題     

量子化に関する次の記述の ㋐、㋑ に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

「振幅が 0 V から 5 V までの範囲に制限されたアナログ信号を 2n 個の均等な区間で量子化するとき、量子化レベルの間隔 (量子化ステップ幅) は ㋐〔V〕であり、量子化誤差を ± 5 mV 以下にするための整数 n の最小値は ㋑ である。」

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

信号の振幅値を 離散的な値で近似する操作が「量子化」です。

n = 1 であれば
0 ~ 5 V の範囲の振幅を 21 = 2 個の均等な区間、つまり 0 ~ 2.5 V と 2.5 ~ 5 V の区間で 分けるということです。すると間隔は 5 ÷ 2 = 2.5 となります。

n = 2 であれば
0 ~ 5 V の範囲の振幅を 22 = 4 個の均等な区間、つまり 0 ~ 1.25V、1.25 ~ 2.5V、2.5 ~ 3.75V、3.75 ~ 5V の区間でわけます。間隔は 5 ÷ 4 = 1.25 です。

以上から推測できると思われます。
㋐ は 5/2n です。正解は 4 or 5 です。


㋑ ですが
量子化誤差のイメージは、n = 1 の場合について、以下のようになります。

± 5mV は ± 0.005 V です。そのため、幅 (均等な区間) が 0.010 V まで小さくなれば量子化誤差を ± 0.005 V におさえることができます

0 ~ 5V の間隔を 500 等分すればちょうど 0.01 V 間隔なので、500 等分よりも大きくすればよいです。29 = 512 なので、n の最小値は 9 です。


以上より、正解は 4 です。

類題 2019 no32 A-D 変換
https://yaku-tik.com/koumuin/2019-denjyou-32/

 

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