2020年 国家一般職(電気・電子・情報) No.21解説

 問 題     

極板面積 S、極板間隔 d の平行平板コンデンサがある。このコンデンサの極板間に、図Ⅰのように、誘電率 ε1 と ε2 の誘電体 (それぞれ面積 S/2 、厚さd ) を挿入したときの静電容量 C と、図Ⅱのように、誘電率 ε1 と ε2 の誘電体 (それぞれ面積 S、厚さ d/2 ) を挿入したときの静電容量 C の組合せとして最も妥当なのはどれか。ただし、端効果は無視できるものとする。

 

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

コンデンサなので、Q = CV、C = εS/d を思い出します。

誘電体の部分的挿入が行われたら、分解して考えます。図Ⅰであれば「並列の2つのコンデンサ」、図Ⅱであれば「直列の 2 つのコンデンサ」と考えれば OK です。

2つの「直列」コンデンサがあって、静電容量がそれぞれ C1,C2 なら、合成すると C1・C2/ (C1 + C2) です。2つの「並列」コンデンサがあって、静電容量がそれぞれ C1,C2 なら、合成すると (C1 + C2) です。

図Ⅰは C1 = ε1 × (S/2) /d、C2 = ε2 × (S/2) /d の 2 つのコンデンサの並列と考えます。並列は足せばいいので、C = S(ε1 + ε2)/2d です。正解は 1 or 2 です。


図Ⅱは C1
= ε1 × S/(d/2)、C2 = ε2 × S/(d/2) の 2 つのコンデンサの直列と考えます。合成すると、C = 2S(ε1 ε2)/d(ε1 + ε2) です。C、Cの計算過程はそれぞれ以下のようになります。

以上より、正解は 2 です。

類題 H24 no21 コンデンサ
https://yaku-tik.com/koumuin/h24-denjyou-21/

 

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