問 題
我が国における害虫とその防除に関する記述A~Dのうち、妥当なもののみを挙げているのはどれか。
A.ワタアブラムシやモモアカアブラムシは、野菜や果樹などの害虫であり、ウイロイドを媒介する。ナミテントウやニジュウヤホシテントウは、アブラムシを捕食する天敵である。
B.ルビーロウムシは、カイガラムシ類に属するカンキツ類の害虫であり、樹幹、枝葉、果実から汁液を吸い、樹勢を弱らせる。天敵であるルビーアカヤドリコバチを用いた防除が行われている。
C.植物に寄生するダニは、一般に、ハダニと呼ばれ、果樹、野菜などの多数の植物に寄生する。天敵であるチリカブリダニが農薬登録されており、施設栽培で利用されている。
D.ミカンコミバエは、台湾、東南アジアに生息する果実や果菜類の害虫である。我が国では天敵を用いた防除により根絶されたため、根絶が確認されて以降はミカンコミバエの侵入警戒調査は行われていない。
1.A、B
2.A、C
3.B、C
4.B、D
5.C、D
正解 (3)
解 説
記述 A ですが
前半部分は妥当です。後半部分ですが「ニジュウヤホシテントウ」は害虫です。天敵ではありません。記述 A は誤りです。
記述 B は妥当です。
ルビーロウムシと、天敵のルビーアカヤドリコバチについての記述です。
記述 C は妥当です。
ハダニ類の天敵であるチリカブリダニについての記述です。
記述 D ですが
ミカンコミバエは、南西諸島や小笠原諸島で発生していましたが、18 年間の根絶事業を経て、1986 年に根絶されました。根絶には、誘殺テックス板による雄除去法、不妊虫放飼法などが用いられました。天敵による根絶ではありません。また、侵入警戒調査は行われています。記述 D は誤りです。
以上より、正解は 3 です。

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