公務員試験 2019 (R1) 年 国家一般職 (農学) No.26 解説

 問 題     

次は、作物や果樹の病害に関する記述であるが、A~D に当てはまる病害の組合せとして最も妥当なのはどれか。

A.ヒメトビウンカが媒介するイネのウイルス病で、経卵伝染する。イネは感染すると黄化する。麦作地帯で多発する傾向がある。

B.ツマグロヨコバイが媒介するイネのウイルス病で、経卵伝染する。越冬した保毒幼虫が羽化して水田に飛来し、感染する。イネは感染すると濃緑色になる。主に関東以西で発生する。

C.土壌伝染性のダイズの病害であり、病原体は土壌中に球状の休眠体を形成する。休眠体は土壌中で宿主植物がなくても数年以上生存できる。

D.担子菌類のさび病菌による果樹の病害である。異種寄生菌で、宿主交代を行う。中間宿主はビャクシン類であり、半径 1 ~ 2 km 程度の範囲に空気伝染する。

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

A ですが
ヒメトビウンカが媒介なので、イネ縞葉枯病です。これにより、B はイネ萎縮病とわかります。正解は 4 or 5 です。


C ですが
「病原体は・・・球状の休眠体を形成する」とあるので シスト についての記述です。C はダイズシスト線虫病が妥当です。これにより、D はナシ赤星病とわかります。ちなみに、ダイズ紫斑病は、Cercospore kikuchii という「糸状菌」により引き起こされます。


以上より、正解は 4 です。

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