公務員試験 2019 (R1) 年 国家一般職 (農学) No.12 解説

 問 題     

畑作物に関する記述として最も妥当なのはどれか。

1.ダイズは子葉が地中に残る地下子葉型作物である。まず初生葉が対生して 2 枚展開する。その後、 4 枚の小葉から成る本葉が互生して順次展開していく。

2.ソバはタデ科の 1 年生作物である。播種から収穫までの期間は 5 か月ほどである。収穫適期は、子実の 40 ~ 50 % が褐変した頃である。

3.ジャガイモで食用になるイモの部分は塊茎である。主要な管理作業に培土があり、目的の一つとしてイモに日光が当たって表面が緑化することの防止がある。

4.サツマイモは種イモを圃場に直接植え付ける栽培法が一般的である。収穫後の貯蔵適温は 4 ℃ 前後、湿度は 80 ~ 90 % が適している。

5.コンニャクは、種イモから数本の茎が抽出し、葉は多数の小葉からなる。栽培開始から出荷までには最低 5 年かかる。

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

選択肢 1 ですが
地下子葉型の代表例は、アズキ、エンドウ、ソラマメなどです。ダイズは発芽時、子葉が地上に出てきて種皮をはずしたら、光合成を始める「地上子葉型」です。ダイズの他にはインゲンが代表例です。


選択肢 2 ですが
第 1 文は妥当です。ソバはタデ科の 1 年生作物です。第 2 文ですが、ソバは種まき (播種) から収穫まで、約 2 ヶ月半 ~ 3 ヶ月ほどです。「5 ヶ月ほど」ではありません。また、収穫時期は、概ね子実が 70% ~ 90% 褐変した頃が目安です。「40 ~ 50%」は少し早いです。選択肢 2 は誤りです。


選択肢 3 は妥当です。
ジャガイモについての記述です。培土は、作物の根元に土を寄せてかまぼこや台形に整えて盛ることです。


選択肢 4 ですが
第 1 文について、サツマイモは一般に、たねいもから苗を育て、苗を畑に植え付けて栽培します。「種イモを圃場に直接植え付ける栽培法が一般的」ではありません。また、サツマイモは低温障害を起こさないように 13 ~ 15 ℃ 程度で保存します。「4 ℃ 前後」ではありません。選択肢 4 は誤りです。


選択肢 5 ですが
こんにゃくいもの種イモから出てくる茎のような部分、及び複数に見える葉は「全て 1 枚の葉」です。また、栽培開始から出荷までは最低 3 年かかりますが「最低 5 年かかる」というのは少し長すぎる記述です。選択肢 5 は誤りです。


以上より、正解は 3 です。

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