公務員試験 2019 (R1) 年 国家一般職 (農学) No.10 解説

 問 題     

不完全米に関する記述 A~D のうち、妥当なもののみを挙げているのはどれか。

A.胴割米は、玄米の急激な乾燥や吸湿によって亀裂が発生した粒を指し、収穫後の籾すり作業により発生する。また、登熟期の低温も発生を助長する。

B.茶米は、果皮のポリフェノール物質が酸化褐変し、茶褐色となった粒を指す。出穂期の強風による籾の損傷などにより、籾へ菌が侵入すると発生が多い。

C.腹白米は、玄米の胚が位置する面の反対側に白色不透明部分がある粒を指す。品種によって発生割合が大きく異なり、大粒品種は酒米として用いられる。弱勢穎花に発生が多い。

D.心白米は、粒の中心部に白色不透明部分がある粒を指す。品種によって発生割合が大きく異なる特性があり、同一品種の中では大粒のものに発生が多い。


1.A、B
2.A、C
3.B、C
4.B、D
5.C、D

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

記述 A ですが
胴割米 (どうかつまい)は、玄米の胚乳部分に亀裂が入った米粒です。登熟初期の「気温が高い」場合に発生しやすくなります。登熟期の「低温」が発生を助長するわけではありません。記述 A は誤りです。


記述 B は妥当です。
着色粒の一種である 茶米 (ちゃまい) に関する記述です。


記述 C ですが
「玄米の胚が位置する面の反対側に白色不透明部分がある粒」は背白米です。腹白米は「玄米の胚がある側に白色不透明部分がある粒」です。記述 C は誤りです。


記述 D は妥当です。
心白米 (しんぱくまい) についての記述です。


以上より、正解は 4 です。 

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