公務員試験 2019年 国家一般職(土木) No.30解説

 問 題     

図のように、堤外地に点 A があり、その直下の点 A’ から 30 m 離れた堤内地にある点 B において、厚さ 1.0 m の砂層を通って漏水が発生した。A と B の水位差が 4.0 m であるとき、堤防の単位奥行き当たりの 1 日の漏水量はおよそいくらか。

ただし、砂層の透水係数は 2.0 × 10-4 m/s とする。また、水位差は変化せず、砂層以外は堤防も含め不透水層とする。


1. 0.70 m3
2. 1.1 m3
3. 1.5 m3
4. 1.9 m3
5. 2.3 m3

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説     

土中の水の流れなので「ダルシーの法則」を思い出します。v = ki です。ここで i は「動水勾配」です。i = Δh/Δl です。「水頭差」を「透水層の長さ」で割ったものが i です。本問では i が 4/30 = 2/15 です。従って v = 4/15 × 10-4 m/s です。

求めたいのが透水「量」なので、流量を連想し Q = Av を考えます。問題文に「単位奥行き当たり」とあるので砂層の縦が 1.0m、横が 1.0m と見れば A = 1.0 m2 です。Q = 1.0 × 4/15 × 10-4 m3/s…(1) となります。後は 1 秒当たりを 1 日あたりになおします。

1 日 = 86400 秒 = 8.64 × 104 です。
(1) × 8.64 × 104 とすれば、Q = 8.64 × 4/15 ≒ 2.3 m3/day です。


以上より、正解は 5 です。

類題 高卒技術 2019 no68
https://yaku-tik.com/koumuin/2019-gijyutu-68/

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