2019年 国家一般職(電気・電子・情報) No.32解説

 問 題     

アナログ信号のディジタル化に関する次の記述の ㋐、㋑、㋒ に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

「アナログ信号から一定の時間間隔ごとの信号値を得る操作をサンプリング(標本化)といい、その信号の振幅値を離散的な値で近似する操作を ㋐ という。

元のアナログ信号を構成する周波数成分が f より小さいとき、サンプリング周波数を fs とすると、サンプリング定理により、㋑ が成立すれば、ディジタル信号から元のアナログ信号を復元することができる。例えば、CD のサンプリング周波数は 44.1 kHz であることから、元の音声信号の周波数成分が ㋒ kHz より小さければ復元することができる。」

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

【A – D 変換の基礎知識】
アナログ信号をディジタル信号に変換することを A ‒ D 変換といいます。A が analog、D が digital の略です。

A ‒ D 変換では、まず、連続したアナログ信号を一定時間間隔で区切り、断続的な信号にする 標本化 を行います。次に、標本化 で得られた信号の大きさを何段階かの定められた振幅値で表す 量子化 を行います。そして、 量子化で得られた信号を 2 進符号に変換する 符号化 を行います。

㋐ ですが
離散的な値で近似する操作は「量子化」です。正解は 4 or 5 です。

㋑、㋒ ですが
ある波形を正しく標本化するためには、最大周波数の帯域幅の 2 倍あれば十分です。これを「標本化定理、もしくはサンプリング定理」といいます。このため、fs ≧ 2f です。サンプリング周波数 fs = 44.1k なら、f ≦ 22.05 k であれば復元可能です。


以上より、正解は 4 です。

類題 H29no32 アナログ信号のディジタル化
https://yaku-tik.com/koumuin/h29-denjyou-32/

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