R7年 大気有害物質特論 問10 問題と解説

　問 題　　　　　

JISによる排ガス中のカドミウム分析方法に関する記述中、下線を付した箇所のうち、誤っているものはどれか。

ICP質量分析法では、試料溶液に₍₁₎内標準物質を加え、₍₂₎試料導入部を通して₍₃₎誘導結合プラズマ中に噴霧し、カドミウム及び₍₁₎内標準物質のそれぞれの₍₄₎質量数における₍₅₎イオンカウントを測定し、両者の比を求めて、カドミウムを定量する。

 

 

 

 

 

　解 説　　　　　

(1)は正しいです。ちなみに、ICP質量分析法で用いられる内標準物質は「イットリウム(原子記号：Y)」です。これも問われることがあるので、併せて押さえておいてください。

(2)と(3)もともに正しいです。試料と内標準物質の混合液を、試料導入部を通して誘導結合プラズマ中に噴霧します。

(4)が誤りで、(5)は正しいです。カドミウム及び内標準物質のそれぞれの質量/荷電数(質量÷荷電数)におけるイオンカウントを測定し、その比を求めてカドミウムを定量します。よって、(4)の「質量数」が誤りで、正しくは「質量/荷電数」となります。

以上から、正解は(4)です。