R7年 大気有害物質特論 問1 問題と解説

 問 題     

カドミウム及びその化合物に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. カドミウムは白色で光沢のある金属であり、亜鉛、銅よりも沸点が低い。
  2. 毒性が強いカドミウム化合物として、塩化カドミウムや酸化カドミウムがある。
  3. 代表的な亜鉛鉱である閃(せん)亜鉛鉱には、約0.9%のカドミウムが硫酸カドミウムとして含まれている。
  4. 硫化カドミウムは、黄色の顔料として使われている。
  5. 中性子遮断ガラスには硫化カドミウム又は炭酸カドミウムが副原料として使用されている。

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

カドミウムの性質や特徴に関する問題はたびたび出題されている頻出テーマです。正解の選択肢以外の内容についてもしっかりと押さえておくことをお勧めします。

(1)は正しいです。「白色で光沢のある金属」というのは最重要事項で頻出です。また、沸点は鉛や亜鉛、マンガン、銅よりも低いというのも併せて覚えておきたい知識です。

(2)も正しいです。カドミウムの化合物には、塩化カドミウム、酸化カドミウム、シアン化カドミウムなどがありますが、いずれも毒性が強いのが特徴です。

(3)が誤りです。代表的な亜鉛鉱である閃亜鉛鉱中には、0.3%程度の割合で硫化カドミウムが含まれています。そのため、(3)の「0.9%」と「硫酸カドミウム」の2箇所が誤っていて、正しくは「0.3%」、「硫化カドミウム」となります。

(4)は正しいです。カドミウムイエローは、硫化カドミウムを主成分とする黄色の顔料で、着色性、耐熱性に優れています。

(5)も正しいです。中性子遮断ガラスの原料として、硫化カドミウムや炭酸カドミウムが用いられます。ほかの選択肢よりは出題頻度が低めですが、それでもたまに出題されています。

以上から、正解は(3)となります。

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