R7年 大気特論 問2 問題と解説

 問 題     

石炭の性状に関する記述中、ア~ウの(  )の中に挿入すべき語句の組合せとして、正しいものはどれか。

石炭化が進むに従って、固定炭素の割合が( ア )するとともに、乾燥した石炭の着火温度は( イ )する。コークスを製造するときに最も重要な性質は粘結性であり、その推定には( ウ )が用いられる。

  •   ア   イ   ウ
  1. 減少  低下  燃料比
  2. 減少  上昇  膨張度
  3. 増加  低下  膨張度
  4. 増加  上昇  膨張度
  5. 増加  上昇  燃料比

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

( ア )で、石炭化とは、石炭中の揮発性成分が抜けていき、石炭中の炭素分の割合が高まる現象です。石炭化が進めば不純物のない純粋な炭素に近づくことになります。よって、( ア )には「増加」が入ります。

( イ )で、石炭化が進んでいないものは揮発性成分が多く含まれているので、着火温度は低くなります。しかし、火が付きやすい一方で、すすが多く発生したり発熱量が少なめであったり、その燃焼状態はあまり良くありません。

反対に、石炭化が進んだ低揮発分の石炭は、着火温度は高いものの、すすが発生しにくく、発熱量が大きいという特徴があります。よって、( イ )には「上昇」が入ります。

( ウ )で、粘結性の推定に用いられるのは、膨張度です。これは石炭を一定条件で加熱したときにどれだけ膨張するかを表す指標で、膨張度が低ければ非粘結炭、膨張度が高ければ強粘結炭といった具合です。よって、( ウ )には「膨張度」が入ります。

以上から、

  • ア:増加
  • イ:上昇
  • ウ:膨張度

となるので、正解は(4)です。

コメント