R7年 汚水処理特論 問4 問題と解説

 問 題     

清澄ろ過に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. 上水道のろ過機に使われるろ材は、有効径0.5~0.7mm程度の砂が望ましいとされている。
  2. 有効径とは、ろ材試料としての砂をふるい分け、全質量の10%が通過するふるい目の大きさに相当する粒子径をいう。
  3. 均等係数が大きいほど、ろ材として適した砂である。
  4. ろ材層と下部集水装置との間には、支持砂利層を置く。
  5. 一般に、支持砂利層は、上部に細かい砂利を、下部に大径の砂利をそれぞれふるい分けて層状に敷き並べる。

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

(1)は正しいですが、マイナーな知識であるため、あまり気にしなくていいと思います。

(2)も正しいです。これもややマイナーな知識ですが、ろ材として用いられる砂の有効径とは、ろ材試料をふるい分けして、全質量の10%が通過するふるい目の大きさに相当する粒子径をいいます。

(3)が誤りです。均等係数は最低が1であり、1に近いほど均等であり、係数が大きくなるほど不揃いになっていきます。清澄ろ過のろ材は均等なもののほうが除去性能の予測が立てやすいなどの理由で望ましいので、均等係数の大きいものはろ材として好ましくありません。

(4)と(5)はともに正しいですが支持砂利層に関する出題は珍しいので、以下の解説は参考程度に読んでおく程度でいいと思います。

まず、支持砂利層はろ材の流出防止と集水装置への均一な配水・集水のために不可欠なものです。上部に細かい砂利を、下部に大径の砂利を層状に敷くことで、上部ろ材から下部集水へスムーズに水・空気を移送できるようにするとともに、ろ材の抜け落ちも防ぎます。

以上から、正解は(3)となります。

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