問 題
排ガス試料採取における測定成分と採取管、導管、ろ過材などの材質との組合せとして、JISに例示されているものはどれか。
- (測定成分) (採取管などの材質)
- シアン化水素 ほうけい酸ガラス
- アンモニア クロロプレーンゴム
- 塩素 ステンレス鋼
- ふっ化水素 シリカガラス
- メルカプタン 硬質塩化ビニル樹脂
正解 (1)
解 説
(1)は正しいです。シアン化水素はガラスや樹脂、ステンレスなどに対して安定であり、どのような材質でも使用することができます。よって、シアン化水素は、選択肢(1)~(5)のどの材質との組合せであっても適切だといえます。
一方で、ほうけい酸ガラスは優れた材質であり、こちらも、排ガスに含まれる全ての測定成分(塩素やふっ化水素など)に対しても使用することができます。
(2)は誤りです。アンモニアはクロロプレーンゴムを劣化させるので、この組合せは不適です。アンモニアの採取には、ガラスやステンレスの器具が適しています。
(3)も誤りです。塩素は、金属や樹脂に使用すると腐食や劣化のおそれがあるので、これも不適です。塩素の採取には、ガラス製の器具が適しています。
(4)も誤りです。ふっ化水素は、ガラスやセラミックスを腐食します(ただし、(1)で解説したほうけい酸ガラスは耐食性があるので使用できます)。よって、ふっ化水素の採取には、ほうけい酸ガラスかステンレス鋼、あるいは樹脂系の器具が適しています。
(5)も誤りです。メルカプタンは有機硫黄化合物であり、硬質塩化ビニル樹脂やステンレス鋼との相性が悪いです。メルカプタンの採取には、ガラスやセラミックスの器具が適しています。
以上から、正解は(1)となります。
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