R6年 公害総論 問10 問題と解説

 問 題     

1998(平成10)年に告示された騒音に係る環境基準の特徴に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. 等価騒音レベルを評価量とする。
  2. 時間区分は「昼間」、「朝・夕」、「夜間」の3区分である。
  3. 道路に面する地域のうち、幹線道路に面する地域(幹線交通を担う道路に近接する空間)については、特例の基準が設けられている。
  4. 住民反応など新たな知見も踏まえて制定されている。
  5. 建設作業騒音には適用されない。

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

(1)は正しいです。等価騒音レベルとは、一定時間の間に変動する騒音レベルをエネルギー的な平均値として計算したものです。数十分や数時間といった長い時間の平均値を表すので、環境基準の評価に用いられます。

(2)が誤りです。時間区分は3区分ではなく、「昼間」と「夜間」の2区分です。

(3)は正しいです。幹線道路に面する地域では、交通量が多く一般的な地域よりも騒音レベルが高くなる傾向があります。そのため、これらの地域には特例的な環境基準が設定されています。これは、現実的な達成可能性を考慮しつつ、騒音対策を推進するための措置です。

(4)も正しいです。騒音は必ずしも客観的な数値が全てではなく、住民感情による影響が大きいといえます。そのため、住民反応など新たな知見も踏まえることで、より実態に即した効果的な騒音対策を行っています。

(5)も正しいです。この環境基準は日常的な生活環境における騒音を対象としているため、建設作業による一時的な騒音には適用されません。

以上から、正解は(2)となります。

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