R6年 大規模水質特論 問5 問題と解説

　問 題　　　　　

ある開放循環式冷却水系では、循環水量に対する蒸発水量の割合は1.2%、飛散水量の割合は0.3%で運転されている。濃縮倍数を3で運転するとき、補給水量の循環水量に対する割合(%)はいくらか。

1. 1.7
2. 1.8
3. 1.9
4. 2.0
5. 2.1

 

 

 

 

 

　解 説　　　　　

開放循環式冷却水系の濃縮倍率を求める式は以下のように表すことができます。これを使って解く問題は本当にたびたび出題されるので、必ず押さえておきたい公式です。

• N：濃縮倍率
• E：蒸発水量
• B：ブロー水量
• W：飛散水量

上記のパラメーターのうち、ブロー水量以外の数値はわかっているので、それらを上式に代入して計算すればブロー水量を求めることができます。また、各種の数値はいずれも水量ではなくて割合となっていますが、この式は分母と分子の比を知りたいだけなので、割合のまま代入して使えます。

ここで、問われているのは補給水量の循環水量に対する割合です。補給する水の量は、失った水量と等しくなればよいので、蒸発水量、ブロー水量、飛散水量の合計となります。よって、以下のように求めることができます。

以上から、正解は(2)となります。