R6年 ばいじん・粉じん特論 問9 問題と解説

 問 題     

バグフィルター用ろ布に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. 撚糸には、フィラメント糸とステープル糸がある。
  2. 織布の織り方としては、平織、あや織、繻子(しゅす)織などがある。
  3. ろ布表面加工法の中で、耐食性、撥水・撥油性に効果のある方法はコーティング加工である。
  4. 不織布の空隙率は70~80%である。
  5. 合成繊維ろ材は電気抵抗率が高いので、高電気抵抗ダストの処理には、金属繊維を織り込むか、黒鉛処理をするなどの工夫がなされる。

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

(1)、(2)、(5)はいずれも正しいですが、これらはマイナーな内容なのでスルーでいいと思います。

(3)が誤りです。ろ布表面加工法は頻出なので、代表的なろ布表面加工法の特徴を以下にまとめておきます。本問も含め、以下を知っていれば正解できる問題がたびたび出題されているので、ぜひ覚えておきたい重要事項です。

  • 「ディッピング加工」は、耐食性と撥水・撥油性に優れています。耐食性を有するのも撥水・撥油性を有するのもディッピング加工だけなので、これはかなり特徴的な表面加工法です。
  • 「コーティング加工」と「膜加工」はどちらも、捕集性と剥離性に優れています。
  • 「平滑加工」と「毛焼き加工」はどちらも、剥離性に優れています。

よって、(3)の記述には「耐食性、撥水・撥油性」とあるので、これは「コーティング加工」ではなく「ディッピング加工」のことが書かれています。

(4)は正しいです。ろ布の空隙率は、織布では30~40%、不織布では70~80%です。これも頻出事項なので、数値を正確に覚えておくことをお勧めします。

以上から、正解は(3)となります。

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