R5年 大気有害物質特論 問5 問題と解説

 問 題     

塩素に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. 塩素は、常温で水素と速やかに反応して、塩化水素が生じる。
  2. イオン交換膜法で製造された塩素の液化装置からは、塩素を20~50%含有する排ガス(sniffガス)が生じる。
  3. sniffガス中の塩素をシリカゲルに吸着させ、次いで加熱脱着して濃厚な塩素を回収する方法がある。
  4. sniffガスの塩素-水系の吸収装置の材料には、耐酸性及び耐酸化性が要求される。
  5. 排ガス量が多く塩素濃度が低い場合は、石灰乳又は水酸化ナトリウム溶液を吸収剤として用い、次亜塩素酸塩として回収する方法がある。

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説    

本問では選択肢(2)~(4)がsniffガスに関するものです。また、(2)と(5)は塩素の回収に関する記述です。いずれもマイナーな知識であり、これらの知識を正確に記憶している受験者の方は少ないと思います。

しかし、残る(1)の内容が基本的なもので、かつ、これが正解の選択肢であるため、得点するだけなら簡単な問題だといえます。

(1)について、塩素は、加熱または光照射により、水素と速やかに反応して塩化水素が生成します。常温で何もしない場合、塩素と水素の化学反応は起こりません。

よって、正解は(1)となります。

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