R5年 大気概論 問1 問題と解説

 問 題     

「ベンゼン等による大気の汚染に係る環境基準について」に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. ベンゼン等として大気の汚染に係る環境上の条件につき環境基準及びその達成期間が規定されている物質は、ベンゼン、トリクロロエチレン及びテトラクロロエチレンの3物質である。
  2. ベンゼンの環境基準は、1年平均値が0.003mg/m3以下である。
  3. ベンゼン等の環境基準は、当該物質による大気の汚染の状況を的確に把握することができると認められる場所において、定められた測定方法により測定した場合における測定値によるものとする。
  4. ベンゼン等の環境基準は、工業専用地域、車道その他一般公衆が通常生活していない地域又は場所については、適用しない。
  5. ベンゼン等の環境基準は、その維持又は早期達成に努めるものとする。

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説    

(1)と(2)に関して、「ベンゼン等による大気の汚染に係る環境基準について」で規定されているのは次に示す4物質です。今回は(2)のベンゼンだけですが、それぞれの環境基準値が出題されることもあるので、以下は押さえておきたい知識です。

  • ベンゼン      :年平均値が0.003mg/m3以下
  • トリクロロエチレン :年平均値が0.13mg/m3以下
  • テトラクロロエチレン:年平均値が0.2mg/m3以下
  • ジクロロメタン   :年平均値が0.15mg/m3以下

以上から、(2)は正しいですが、(1)の「ベンゼン、トリクロロエチレン及びテトラクロロエチレンの3物質」が誤りであることがわかります。正しくは、これらに「ジクロロメタン」を加えた4物質が規定されています。

(3)~(5)は基本的な内容で、かつ、矛盾点も特に見当たらないため、これらはいずれも正しい記述だといえます。

以上から、正解は(1)です。

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