R5年 公害総論 問6 問題と解説

 問 題     

2020(令和2)年度の我が国における、CO2以外の温室効果ガスをそのCO2換算排出量(t-CO2)の多い順に並べたとき、正しいものはどれか(環境省:令和4年版環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書による)。

  1. CH4   > N2O   > HFCs
  2. CH4   > HFCs > N2O
  3. N2O   > CH4   > HFCs
  4. HFCs > CH4   > N2O
  5. N2O   > HFCs > CH4

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説    

2020年度の温室効果ガスのCO2換算排出量(t-CO2)の割合は次の通りです。年度によって数値は多少変化するものの、順位の変動は近年ではなく、状況的に今後もしばらくこの順位が続きそうです。

  1. CO2  :90.8%
  2. HFCs:  4.5%
  3. CH4  :  2.5%
  4. N2O  :  1.7%

まず、温室効果ガスで最も多いのは、9割程度を占めるCO2です。

次に多いのは、代替フロンであるHFCs(ハイドロフルオロカーボン)です。かつて冷媒などで使われていた四塩化炭素やCFC(クロロフルオロカーボン)、HCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)などが、オゾン層破壊物質であるとして使用禁止(または使用制限)となったため、これらのフロン類の代わりにHFCsが用いられるようになりました。

その次は、CH4 (メタン)が続きます。メタンは、水田や家畜、燃料の燃焼などにより人為的に発生することもあれば、湿地などから自然発生することもあります。

そして、N2O(一酸化二窒素)が続きます。一酸化窒素も、バイオマス燃焼などの人為的に発生するものと、海洋や土壌からの自然発生とがあります。

よって、「HFCs > CH4 > N2O」の順番なので、正解は(4)です。

コメント