R5年 大規模大気特論 問10 問題と解説

 問 題     

鉄鋼業におけるNOx防止技術のうち、NOxの生成そのものの抑制に該当しない方法はどれか。

  1. 燃料転換
  2. 燃料脱窒
  3. 運転条件変更
  4. 燃焼装置の改造
  5. 接触還元法

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説    

選択肢(1)~(5)は全て、鉄鋼業におけるNOx防止技術として有効なものです。問題は、これらがNOxの生成そのものの抑制に該当するか否かという話になります。

(1)の燃料転換と(2)の燃料脱窒について、燃料を固体燃料から気体燃料に変えたり、または同じ固体燃料でも質の良いものに変えたりすれば、発生するNOxの量を減らすことができます。よって、これらはNOxの生成抑制につながります。

(3)の運転条件変更と(4)の燃焼装置の改造は、いずれも燃焼改善に関する話です。たとえば、前者の一例として低空気比での燃焼を行うとか、後者の一例として低NOxバーナーを導入すれば、どちらの方法でもNOxの生成を抑制することができます。

(5)の接触還元法について、これは排煙脱硝技術の一種で、以下に示すアンモニアとNOxとの反応により、NOxを無害な窒素に変える処理方法です。

つまり、NOxの生成そのものを抑制するのではなく、生成したNOxを除去する方法となります。

以上から、正解は(5)です。

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