問 題
流通形式集じん装置において、ガスの流れが層流であるとき、粒子の移動速度vを表す式として、正しいものはどれか。ただし、FDはガスの抵抗力、μはガス粘度、dpは粒子径、Cmはカニンガムの補正係数である。
正解 (3)
解 説
カニンガムの補正係数Cmが登場したらまず思い出してほしいのは、「電気集じん装置内で、クーロン力とガスの粘性力が釣り合う際の粒子の移動速度」の式です。これは数年ごとに出題される重要公式で、以下のように表すことができます。
- ve:粒子の移動速度
- q:粒子の帯電量
- E:電界強度
- μ:ガスの粘度
- dp:粒子径
- Cm:カニンガムの補正係数
しかし、今回は問題文に「電気集じん装置」といった文言は書かれておらず、登場するパラメータも上式とは微妙に異なっています(たとえば、ガスの抵抗力FDは上式には存在しません)。
よって、今回は定番パターンからの出題ではないため、これは捨て問題として扱っても仕方ないと思います。
一応正解を示すと、(3)の式が正しいです。流通形式集じん装置における粒子の移動速度vは選択肢(3)の式で表すことができます。
実際のところ、「カニンガムの補正係数Cm」から連想した上式と選択肢(3)の式はかなり似ています。どちらの式でも、左辺は速度「v」であり、右辺の分母には「3πμdp」、右辺の分子には「Cm」が含まれています。
このことから、本質的な理屈はわからないけれど、(3)が最も正解っぽい…と考えて得点につなげることも可能です。
コメント