R4年 大規模大気特論 問5 問題と解説

 問 題     

下図は安定度がDの場合の、パスキルの拡散幅に基づく正規化着地濃度の変化を示したものである。

排出量Q=3.6m3/h、有効煙突高さHe=20m、風速u=3m/sのとき、最大着地濃度(ppm)に最も近いものはどれか。

  1. 0.1
  2. 0.7
  3. 1
  4. 3.5
  5. 7

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説    

まずは、He=20mということなので、問題文の図のHe=20mの山に注目します。問われているのはCmaxであり、Qやuは問題文で与えられている数で一定であるため、Cu/Qの最大値であるCmaxu/Qはこの山の頂点ということになり、以下の図から3×10-4とわかります。

よって、Qやuに問題文で与えられた数値を代入して以下のように計算すれば、Cmaxを求めることができます。なお、計算にあたっては注意事項が2つあります。

一つは、Qの単位が[m3/h]、uの単位が[m/s]となっていて時間の単位が異なっている点です。そのため、計算する際にはQの単位を[m3/s]にして時間のパラメータを[s]に統一する必要があります。

もう一つは、最終的に求めたい最大着地濃度の単位が[ppm]である点です。これは百万分率なので、つまり計算の最後の形が「×10-6」になるように整えることが求められます。

以上を踏まえると、以下のように計算することができます。

よって、正解は(1)となります。

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