R4年 ばいじん・粉じん特論 問4 問題と解説

 問 題     

集じん装置の性能評価に関わるア~ウの用語と、それに密接に関連する集じん装置の組合せとして、正しいものはどれか。

  1. ドイッチェの式
  2. ストークス数
  3. 液ガス比
  •     ア           イ          ウ
  1. 衝突式慣性力集じん装置 電気集じん装置     サイクロン
  2. ベンチュリスクラバー  サイクロン       電気集じん装置
  3. 電気集じん装置     重力集じん装置     ベンチュリスクラバー
  4. 電気集じん装置     衝突式慣性力集じん装置 ベンチュリスクラバー
  5. 重力集じん装置     衝突式慣性力集じん装置 サイクロン

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説    

アに関して、ドイッチェの式というのは、電気集じん装置の集じん率ηの推定式で、以下のように表されます。

  • η:集じん率
  • ωe:粒子の分離速度 [m/s]
  • A:有効集じん面積 [m2]
  • Q:ガス流量 [m3/s]

この公式を知らないと解けない計算問題などもたびたび出題されているので、重要事項としてぜひ押さえておいてください。

よって、アは「電気集じん装置」に対応します。

イに関して、ストークス数は障害物形式の集じん装置の性能評価に用いられる、粒子の沈降速度に関わるパラメータです。ストークス数が大きいほど沈降速度が速くなるので、捕集効率は大きくなります。なお、ストークス数は以下の式で表されます。

  • Stk:ストークス数
  • dp:ダストの粒子径
  • ρp:ダストの密度
  • v:速度
  • μ:ガスの粘度
  • d:吸引ノズルの内径

選択肢にある「衝突式慣性力集じん装置」が障害物形式の集じん装置の一種なので、イは「衝突式慣性力集じん装置」に対応します。

ウに関して、液ガス比とは、洗浄集じん装置における吸収液と被処理ガスとの流量比のことで、これが小さいと少しの液で多くのガスを処理できます。

選択肢にある「ベンチュリスクラバー」が洗浄集じん装置の一種なので、ウは「ベンチュリスクラバー」に対応します。ちなみに、サイクロンスクラバーも洗浄集じん装置の一種ですが、選択肢にあるサイクロンは遠心力集じん装置の一種となります。

以上から、アは「電気集じん装置」、イは「衝突式慣性力集じん装置」、ウは「ベンチュリスクラバー」となるので、正解は(4)です。

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