R3年 公害総論 問4 問題と解説

 問 題     

次の法律とその法律の定義に規定されている用語の組合せとして、誤っているものはどれか。

  •     (法律)           (用語)
  1. 大気汚染防止法        揮発性有機化合物排出施設
  2. 悪臭防止法          臭気指数
  3. 騒音規制法          特定建設作業
  4. 水質汚濁防止法        指定地域特定施設
  5. ダイオキシン類対策特別措置法 耐容一日摂取量適用事業場

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説    

(1)で、揮発性有機化合物は典型的な大気汚染物質なので、大気汚染防止法の中で「揮発性有機化合物排出施設」が定義されています。よって、(1)は正しいです。

(2)で、悪臭防止法では、複合臭問題への対応として人の嗅覚に基づいた臭気指数による規制が導入されています。そのため、悪臭防止法で「臭気指数」の定義が明記されているので、(2)も正しいです。

(3)で、特定建設作業(建設工事の作業のうち、著しい騒音を発生する作業)は騒音と密接に関係があります。よって、騒音規制法で「特定建設作業」が定義されていて、(3)も正しいです。

(4)で、指定地域特定施設とは、人口や産業が集中しているために水質汚濁が懸念される水域(=指定地域)に設置される汚水排出施設のことです。これは水質汚濁防止法で定義があるので、(4)も正しいです。

(5)に関して、耐容一日摂取量(TDI)は、人が一生涯摂取し続けても悪影響を生じないと考えられる体重1kg当たりの1日摂取量のことです。ダイオキシン類の耐容一日摂取量(TDI)は、4pg-TEQ・kg-1・d-1に設定されています。

よって、これは適用事業場であるとかないとかに関わらず、万人に適用される数値であるため、「耐容一日摂取量適用事業場」という用語はなく、ダイオキシン類対策特別措置法でもそのような用語は定義されていません。

以上から、正解は(5)です。

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